子どもから子どもへ〜異年齢保育で園の文化が受け継がれる姿〜【わかくさ日記】

先日、1Fの幼児クラスに行くと、そら組のEちゃんが水筒の中身がこぼれたと、私に助けを求めに来ました。見ると、水筒が入っているカゴの下まで大洪水!! その時、私は両手がふさがっておりすぐにその場から動けなかったので、近くにいた、たいよう組のTちゃんに「雑巾もってきてもらっていいかな?」と、声をかけました。

Tちゃんは快く雑巾をもってきてくれ、Eちゃんと3人で床を綺麗に拭きました。その後「使った雑巾はどうしたらいいの?」とTちゃんに聞くと「洗うんだよ!」と3人分の雑巾を持って、水道まで誘導してくれました。そして、汚れた雑巾の洗い方や始末の仕方を教えてくれました。

Eちゃんは、「(雑巾絞りは)できないよ」と言いながらも、Tちゃんがやっているのを見て真似しながら頑張っていました。その後、ホールでの活動に合流しましたが、ホールへ行く時、Tちゃんは後ろからくるEちゃんを気にかけながら階段を昇り、一方Eちゃんは信頼するような眼差しをTちゃんに向けて、後をついていっているように見えました。

私たちが大事にしたいことの一つに、「園文化を子どもから子どもへ継承していく」ということがあります。例えば、幼児クラスで行われている当番活動では、年上の子がやっている姿を見て年下の子が自分でやってみようという気持ちが芽生え、行動へとつながっていきます。

また、自分が困っていた時に年上の子や、仲良しの友達にそっと助けてもらったりするなどの体験を重ねる中で、自分も同じ場面に遭遇した時に自然と助けてあげる人になってほしいと思います。自然と相手を思いやる他者尊重や貢献意識のような心の育ちが、子どもから子どもへと受け継がれ、園の文化になっていくといいなと考えています。

年度の後半になるとしずく組の子も年上のひかる組の子どもの姿を真似して、自分のエプロンをお着替え袋に入れようとする姿が見られます。なんてかわいいんだろう! と思いながら、これも子どもから子どもへと園の文化が受け継がれているということだよね! と嬉しく思います。(主任保育士・堀)

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