ママがいい!を乗り越えたきっかけは?【わかくさ日記】

今年も4、5月に新しいお友達がたくさん入園しました。小さいお友達も大きいお友達も、新しい環境に緊張しながらも少しずつ園生活に慣れて始めているところだと思います。

先日、3歳以上児のクラスに行った時のこと。新しく入園したAちゃんが、1人で本を読んでいたので「こっちで遊ぼう」と誘いました。

初めはお友達と話をしながらパズルをしていたのですが、次第にうつむき始め「どうしたの?」と声をかけると、「ママがいいよ〜。ママと遊びたいよ。ママに電話してよ〜」と、我慢していた気持ちが一気に溢れ出し、もう涙は止まりません。

私も幼い頃に数回、転園、転校を経験したことがあるので、その不安な気持ちがわかります。不安な気持ち、さみしい気持ちに共感しながら話をしましたがAちゃんの涙は止まりません。

子ども園の生活の中では、子どもたち同士のかかわりから、気持ちをたてなおす場面が生まれることもあります

すると同じクラスのBちゃんが「どうしたの?」と声をかけてきました。Bちゃんも昨年転園してきたお友達です。

そこで、Aちゃんが泣いている経緯を話し「そういえば、BちゃんもAちゃんみたいに違う園からきたんだよね。子ども園にきたばっかりの時どんな気持ちだった?」と聞いてみると、しばらく思い出している様子で「怖かった。でも、Cちゃんが(いろいろ)教えてくれたの!」それが嬉しかったのかと聞いてみると「うん!」と笑顔で答えていました。

その話を聞いているうちにAちゃんの涙は止まり始め、その後BちゃんはAちゃんの手をとり次の活動へ一緒に向かっていきました。

お互い同じような経験をしているからこそ、Aちゃんは自分の気持ちをわかってくれるお友達がいた!と安心し、Bちゃんは不安な気持ちに寄り添ってあげたいという気持ちがうまれたのだなと思い見ていました。

大人よりも、お友達からの寄り添いによって子どもの気持ち、心が動くことがあるのだなと、改めて感じ納得した出来事でした。

これからの園生活で、お友達といろいろな経験をし、嬉しかったり、悲しかったり、葛藤したりしながら相手の気持ちを思ったり、相手の立場になって考える気持ちが少しずつ育っていく、そんな姿が見られるのが楽しみです。(主任保育士・堀)

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