今年も夏休み中のお手伝い保育にはたくさんの小学生が参加してくれました。小学生が来なくなると急に静かになって、夏が終わってしまった、とちょっとさみしさを感じます。
お手伝い保育の受け入れをはじめて今年で4年目、うれしいことに年々お手伝い保育をやりたい子が増え、毎年とても楽しみにしてくれています。
そしてほとんどの子がお手伝い保育は、ただ遊びに来るのではなく、「ちゃんと面倒見るんだよね」、「自分たちだけで遊んでちゃダメなんだよね」と、役割を理解して参加してくれています。
5年生のIくんが初めてお手伝いに来たときは、手伝いそっちのけで遊ぶので、先生たちに園児より面倒見る方が大変!と言われてしまっていましたが、今年は「本当によく手伝ってくれて、助かった。来年も絶対来てね」と言われるほどに。
本人の感想でも「赤ちゃんのお世話が楽しかった。とにかくかわいかった。」とあり、しっかり成長したなと感心しました。
お手伝い保育中、園のあちこちで頑張る小学生の姿が見られました。
「お昼寝のとき根気よくトントンして寝かしつけている姿」、「お着換えにそっと手を貸す姿」、「一緒にゲームで遊ぶ姿」、「小さな子を囲んで絵本を読んであげている姿」、「他に手伝うことある?と聞いてくる姿」。そんな小学生のやさしい姿を見て「小学生になったら絶対お手伝い保育にくるんだ」と今から宣言している子もいます。
お手伝い保育は卒園生に限ったことではありません。たいよう組の子どもたちはにじ組さん以下のクラスにお手伝い保育を行っているほか、日頃から異年齢での関わりの中で、上の子が下の子のお手伝いをしたり、面倒みたりする様子が見られます。
やってもらってうれしかった気持ちが心の中に残り、今度は自分が誰かにやってあげる、そんな「やさしさの連鎖」が続いてくれると嬉しいです。これからもお手伝い保育を「園の文化」として続けていきたいと思います。
先日は10年前に卒園したHくん(高1)が突然園に訪問してくれました。懐かしいから立ち寄ったとのことでした。
たくましく成長した彼が、「子どもが好きだから、ボランティアでもなんでもきますよ」と言ってくれ、本当に嬉しくなりました。卒園生のお手伝い保育は今のところ小学生までなのですが、放課後ボランティアや職場体験などで、中学生や高校生まで広げていけるとよいなと、考えています。
(副園長・大平)