長い目で見れば、子どもは必ず成長します

「うちの子は周りの子よりずいぶん小さい」、「言葉がでないで、「ママ」や「あっ!」など、決まった言葉しか出てこない」、「食事になると、いつも決まったものしか食べない」、「思い通りにならないと、すぐに手が出てしまう」など、子育ての悩みは尽きないものです。

他の子と比べては、「このままで、大丈夫なのかな?」と親として不安で仕方ないこともあるかもしれません。

しかし、そんなに心配しないでほしいと思います。そもそも子どもは、一人ひとり、成長のスピードも個性もまったく違います。みんなが同じように育つことはありません。ご家庭では、お子さんだけを見ているので不安に思うかもしれませんが、これまでたくさんの子どもたちを見てきた経験から、はっきりと言えることがあります。それは、「子どもは、ずっと同じ状態にはとどまらない」ということです。

「小さい子は大きくなる」「単語しか言えない子も話せるようになる」「食べられないものが多い子も、いろいろなものを食べられるようになる」など、今はできないことも、少しずつですが確実にできるようになっていきます。

ただ今日・明日に劇的に変化があるわけではありません。この点で、大人には忍耐力が必要になるでしょう。しかし、子どもの成長が心配になる、そんな保護者の方には、ぜひ次の3つのことを意識してほしいと思います。

1.他の子と比べない

双子でさえ、そもそも子ども一人ひとりは違った人格・個性の持ち主です。このため、その子なりの成長をあたたかく見守り、応援してあげてください。2,3か月前とどれだけ成長したのかを、言葉にして伝えてあげてください。

2.できないことを責めたり、叱ったりしない

「どうすればできるようになるかな?」と一緒に考え、励ましてあげてください。できないことに対して劣等感を持ったり、過剰に気にしないように、優しく接することが大切です。子どもも、大人も発展途上の過程を生きているんだな、と思ってほしいです。

3.できたことを具体的にほめる

「できた」「食べられた」など、小さなことでも良いのです。その行動のすぐ後、「スプーンで上手にすくえたね」「ピーマンを一口食べられたね」といったように、具体的にほめることで、子どもは「またやってみよう!」という気持ちになります。小さな成功体験の積み重ねが、子どもの意欲・やる気を育みます。

こうした姿勢で子どもと関わっていれば、子どもは必ず成長し、変わっていきます。

手が出ていた子が、言葉で気持ちを伝えられるようになる。

控えめだった子が、リーダーシップを発揮するようになる。

人前が苦手だった子が、堂々と発表できるようになる。

自分の子どものことをよく知っているつもりでも、成長してみると意外な一面を見せてくれるものです。実際に、この夏も卒園した小学生が園にお手伝い保育に来てくれましたが、その目覚ましい成長ぶりには、本当に驚かされました。

「この子は、こんな状態で今後どうなるんだろう…」と不安で一喜一憂するのではなく、「その子なりの成長を、長い目で信じて待つ」。そんな姿勢が、私たち大人には求められています。