子どもは「善く見ると善くなる」【園長の保育雑談】

大きくなった会のご参加ありがとうございました。しずく・ひかる組は映像配信としましたが、ご覧いただけましたでしょうか。子どもたちはどの子も、それぞれの持ち味が発揮された、保護者の皆さんもお子さんの成長を感じられたのではないでしょうか。

園では、友だちと関わる中で互いの思いや考えなどを共有し、共通の目的の実現に向けて、考えたり工夫したり協力したりして、充実感をもってやり遂げようとすることを大切にしてきました。どのクラスも生き生きと自分なりに表現する姿が見られ、良い会になったと思います。

年長では本番1週間ぐらい前になると、子どもたちなりに「大きな声を出さないと、聞こえないよね」とか「○○はこうしたほうがいいよね」と工夫する場面も見られました。そして本番当日には先生が子どもたちに「どういう姿を見せるのが恰好いいのかなぁ?」と問いを投げかけ、何を大事にしたらよいのかを、それぞれ考えてもらうようにしていました。

ところで観覧された保護者の中には、うちの子は「○○ができない・・・」「○○ちゃんはすごいなぁー」などと考えてしまう方がおられたかもしれません。ついできなかった部分に注目し、それをどうできるようになるかということを考えてしまいがちです。私たち大人は「苦手は克服しなくては」という考えに慣れてしまっている部分があります。
しかし、本来成長というのは、もっと前向きな捉え方でよいはずです。成長とは、自分に備わっている能力を伸ばすことによって、さまざまな力を獲得していく過程です。子育てをしていると、「こっちの話は聞かずに、自分の興味あることばかりをしている」「なかなか片付けができない」「自分でやると言ったのに長続きしない」など、できないことが心配になることはよくあります。

しかしそんな時こそ、大人自身が発想の転換をし、「自分の子どもは何が好きかな?」「どんなところが持ち味かな?」「興味はどこにあるかな?」と考えてあげてほしいです。一人ひとりの成長の速度は異なりますし、現時点での姿がずっと続くわけではないので、できる限り子どもを寛容に見る習慣をつけてみましょう。
このことは「○○が心配だ」「○○はいけない」というように直接子どもを叱ってはいけない、ということではありません。子どもがやるべきことをやらなかったりするような時には、「ならぬものはならぬ」と大人は子どもに伝えるべきです。

ただ一方で「○○についてはよく頑張っているね」「○○が好きならそれに関係する場所へ行ってみよう」などと、子どもの好奇心ややる気を伸ばす関わりが大切です。

私は、親や保育者や学校の先生など多くの大人が「善く見れば善くなる」という原則で子どもに関わってほしいと思います。これは日頃から意識しないと忘れてしまいます。人間関係の基本でもあります。うちの園の保育者たちも、そうした原則のもとで子どもたちと関わろうと努めています。大きくなった会でもその一端が垣間見ることができたのではないかと思っています。