この8月には、小学1年生から4年生の卒園児たちが、小さな先生として子ども園にやってきました。卒園して以来、久しぶりに来園する小学生も多く、初めは緊張気味の卒園児でしたが、時間が経つにつれ、子ども園にいた頃と変わらない姿を見せてくれるようになりました。そんな卒園児の姿を見て、職員たちも懐かしさを感じ、笑顔が絶えませんでした。
さて、それぞれのクラスに入った小さな先生たちはというと…。
しずく組(0歳児クラス)に入ったのは、3・4年生のお兄さんお姉さんたちです。小さな先生がボールを転がすと声を上げながら喜んでキャッチしようとするAちゃん。Aちゃんは人見知り真っ盛り! 知らない先生を見た途端に大泣きする子です。ところが…、不思議なことに小さな先生たちには泣くことなく一緒に遊んでもらい、とても嬉しそうでした。歳の近い小さな先生には赤ちゃんもスッと心を開けるのでしょうね。
ひかる組(1歳児クラス)に入った3年生のお姉さんはというと、ひかる組の子の手を取りながらトイレや手洗い場に連れて行ってくれたり、優しく面倒を見てくれたりしていました。お昼寝前の着替えの手伝いも上手にしてくれていたので、保育者が「もう1人お願いしていい?」と頼むと「もうムリ〜」と言って、寝かしつけの方に行ったそうです。ひかる組の子のかわいさだけでなく、お世話をする大変さも同時に感じたのかもしれませんね。
大きいクラスでは、小学生が来ると「今日は誰が来たの!?」と、興味津々で迎え入れていました。朝の会で自己紹介をした後の質問タイムでは、「得意なことはなんですか?」「好きな色はなんですか?」「好きな乗り物はなんですか?」と色々聞いていました。「歴史が好きです!」の答えに「歴史?」そして、武将の名前を言い始めたお兄さんに、なんだかわからないけどすごそうだといった表情を浮かべていました。レゴや積み木など自分より少し工夫した作り方をするお兄さんと遊ぶのが楽しそうな子、お兄さん、お姉さんにお昼寝で寝かしてもらい嬉しそうな子など、小学生のお手伝い保育は、子どもたちにも良い刺激になったようです。
一方、小学生の感想では「赤ちゃんが喜んでくれて嬉しかった」「しずく組の子が小さくて可愛かった」「(にじくみの子が)思っていたより走るのが早くてびっくりした」「赤ちゃんを抱っこするのが(落としそうで)怖かった」「トントンして寝かせるのが大変だった」「私たち帰るけど、先生たちまだ帰れないんでしょ。子ども園の先生は大変だなぁ」など、子ども園にいたころとは違った色々なこと感じてくれたようです。
子ども園が、子どもたちにとってのふるさとのようにいつでも帰って来れる場所に、そして先輩と後輩が交流できる場所になれるよう、これからもこのような取り組みを続けていきたいと思います。(主任保育士・堀)