「わかくさ日記」では、行事ができるまでの取り組みの様子や、事務所から見た子どもや職員の様子、園を支えている人など、普段はあまり表に出ない部分をお伝えしていきたいと思っています。今回は園の前にある八百屋「あぺる」のおじさんの話です。
イチゴが旬の時期、規格外だから売りに出さないイチゴをくれるというので取りに行くと、大粒でつやつやしたイチゴが2箱もありました。不揃いのつぶれイチゴを想像していたので「これは十分規格内ですよ!」と言ったところ、「せっかくあげるのに変なイチゴじゃないほうがいいでしょ、子どもたちとジャムでもつくってよ」と、おじさんはニコニコしながらわたしてくれました。たいようぐみさんに手伝ってもらって大量にイチゴジャムをつくり、おやつのパンにつけてみんなでおいしくいただきました。
また別のとき、梅ジュースを作るのに梅が手に入るか相談すると「青梅はすぐ黄色くなってしまって品質管理が難しいから普段は扱わないんだよ」といいながらも大粒で傷のないみずみずしい青梅を用意してくれました。感謝の気持ちを伝えると「こちらこそ。子どもたちが喜こんでくれるのが何よりです」とおっしゃってくれました。
梅は氷砂糖と漬けてジュースにし、これまたみんなでおいしくいただきました。あぺるのおじさんのような地域の人たちに、子ども園は支えていただいています。
さて、オリンピックです。連日熱い戦いが繰り広げられています。開会式が近づいたある日、先生が子どもたちに7月23日は何の日かと聞いたところ、「えーわかんなーい」との反応。オリンピックの開会式の日だよと教えると「えーっ!?」とびっくりした声が上がりました。地元開催なのに、この盛り上がりのなさ。でもこんな状況だからしょうがないのかなと思っていました。
しかし、はじまってみてアスリートの活躍を見るにつれ、開催が危ぶまれ先の見えない不安の中、あきらめずに努力してきた彼らの意思の強さに感動を覚えました。
園では給食にオリンピック応援メニューとしてチキンカツ丼がでました。「チキンカツで勝つ!みんな頑張れ!」
東京オリンピックも残り1週間、子どもたちにも熱い感動が残るといいなと思います。
(副園長・大平)