子どもが自分で振り返る力を信じる【わかくさ日記】

「ほり先生は、なに組の先生?」「事務所の先生か!」と言われることにちょっと複雑な気持ちに…みんなの先生を目指すべく!色々なクラスに顔を出しに行っています。

ある日、お昼前に3歳以上児の部屋に行くと、年少組のAちゃんが私の所に来て「布団敷きに行きたい!」と訴えてきました。
「どうしたの?」と話を聞くと、お布団敷き当番だったのに、着替えが遅くなり間に合わなかったとのこと。
時計を見ると、お布団敷きも終わりそうな時間だったので、「そっか…それは残念だったね…じゃあ、今度は行けるように頑張ろうか。」というと「嫌だー布団敷きに行きたいー!」と大泣きに。

「でも、もうお布団敷きのお友達も戻ってくるし、今日は残念だけど、いけないかな…」と話をしても納得がいかず、「もう、嫌だ!」と言って、ままごとコーナーの机の下に潜り込み泣き続けていました。Aちゃんの様子を見て、少し気持ちを落ち着かせる時間も必要かなと思い、しばらく声をかけずに、そっとしておきました。

少し落ち着いた頃合いを見て、再びAちゃんに声をかけてみました。

「どう?落ち着いた?」A「…」「Aちゃん、お布団敷き行きたかったんだよね。」A「うん」「そうだよね。じゃあ、どうしたら、お布団敷きにいけたのかな…?」と聞くと「お着替え早くすればよかった…」とAちゃん。

「そっか、Aちゃん、自分でちゃんと考えたんだね。えらかったね。じゃあ、次は頑張ろうね。」というと「うん!」と言って、スッキリした表情で昼食の準備に向かっていきました。まだ、いきたかった気持ちを引きずっているのではないかと思って声をかけたのですが、私が思っていた以上に、気持ちを切り替えていたことに驚きました。

Aちゃんは、少し1人になり、時間を置いたことで自分なりに振り返り気持ちを立て直したようでした。
大人は、泣いている子がいると、なんとかして泣き止ませたいとか、正しいことをきちんと伝えたいという気持ちが優先してしまいがちですが、子どもは、その子なりに(年齢なりに)振り返る力を身につけていっていることを改めて感じた場面でした。

子どもが駄々をこねて困ってしまう…ということ、おうちでもよくあるのではないでしょうか。そんな時は、子ども自身が振り返る力を信じて、少し時間を置いて待ってあげるのもいいかもしれませんね。(主任保育士・堀)

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