冷房をひかえめにしている理由

猛暑ということばでは語りつくせないほどの暑さが続いています。この暑さはいのちにもかかわりますから、当然、保育園内においても冷房で室温を調整しています。しかしながら、冷房の利いた涼しい室内は大人にとっては快適ですが、これがそのまま子どもの育ちにも良いとは限らないのです。

例えば、赤ちゃんのうちから快適な室内でずっと過ごすと、子どもの体温調節の機能が育っていきません。また、冷房のために締め切った室内は、空気の循環が悪くなることもあります。
そのため、園においては、適度に外気を取り入れたり、少し汗ばむぐらいの室温を保つことが大切です。汗をかくこと自体が体温を調節しようとする身体の自然なはたらきであり、子どもの体の発達にも良い影響を与えます。

そこで、うちの園を見てみますと、どの保育室も室温や換気には気を配っているなと感じます。(ただし、新宿区より光化学スモッグの注意報などが出ている時があり、その際は基本的に締め切っています)

また、うちの園では保育士が熱中症対策に気を配りながらも、子どもにとって必要な経験を取り入れようとしています。例えば、まだ気温が上がりきらない午前中、ちょっとの時間であっても水遊びや外遊びをやってみよう、としています。暑すぎて外に出られない日でも、2Fのホールを存分に使い、運動遊びを工夫しながら実施しています。

こういった、夏季の室温や活動への配慮は、当たり前であるようでいて、実は実施できていない保育園も多いのです。近頃、他園を視察する機会が多く、いろいろな保育園を見学する中でそんなことを感じています。

それから最近、他の園からの見学者の方が、うちの園の子どもたちの動きが俊敏であるとか、身体の使い方が上手だと関心されることがあります。ここにも、毎週行っているサーキットやその他、身体をうごかす運動あそびの成果があらわれているのかな?とちょっと思っています。引き続き暑い日は続きますが、この夏ならではの経験を後押ししていきたいと思います。(伊藤)

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